愛犬は大切な家族。毎日元気に過ごしてほしいと願う一方で、犬は言葉で気持ちを伝えられないため、ストレスを抱えていることに気づきにくいものです。ましてや、実はストレスを抱えているサインをどうしても「かわいい」と思ってしまうものです。
しかし、ストレスを放置すると、食欲不振や元気がなくなるだけでなく、深刻な健康問題を引き起こす可能性も。愛犬の変化を見逃さず、適切に対処するために、この記事では犬のストレスについて詳しく解説します。
愛犬のストレスを放置するリスクって?
犬のストレスは気づきにくいものです。普段と少し様子が違うだけで見過ごしてしまいがちですが、実は重要なサインかもしれません。
ストレスを放っておくと、徐々に元気や食欲が失われていき、最終的には胃潰瘍や皮膚炎といった深刻な健康問題を引き起こす可能性がありますので、早期発見と対処が大切です。
愛犬がストレスを感じているサインには3つのレベルがある

カーミングシグナル(軽度のストレス)
愛犬って、不安や緊張を感じるとある特別な仕草をすることをご存知ですか?
これを「カーミングシグナル」と呼びます。これは、「ちょっと落ち着かないな」という気持ちを周りに伝えたり、自分をリラックスさせたりするための、愛犬ならではの可愛らしい合図です。
普段から見せる仕草と似ているので、「これってカーミングシグナルかな?」と迷うこともあると思います。例えば、たっぷり寝ているのにあくびが出たり、今までは見られなかった体の舐め方をし始めたり…。
そんなときは、いつもの様子と比べたり、周りで何か変わったことがないか見てあげたりすると、愛犬の気持ちに気づきやすくなります!
問題行動(中度のストレス)
愛犬のストレスがさらに進むと、「あれ?いつもと違うな」とはっきり気づくような変化が現れてきます。例えば、急に攻撃的になったり、怖がってどこかに隠れてしまったりするのは、愛犬の心が大きく疲れているサインかもしれません。
特に気をつけてあげたいのは、飼い主さんが近寄っただけで「グゥ〜」と唸ってしまったり、お散歩やお庭遊びをしていないのに「ハァハァ」と息が荒くなったりする様子です。
こんなときは、愛犬の心がとても緊張していて、助けを必要としているのかもしれません。
体調不良(重度のストレス)
愛犬のストレスが長く続いてしまうと、お腹の調子が悪くなったり、心の健康にも影響が出たりすることがあります。特に、てんかんのある愛犬は発作が起きやすくなってしまうので、より一層の優しい気遣いが必要です。
実は、愛犬のストレスサインには、ここでご紹介した以外にもたくさんの種類があります。「何だか最近様子が違うな」と感じたら、まずは落ち着ける場所に移してあげましょう。
そして、先ほどお話したような気になる様子が見られたときは、愛犬の健康のために、できるだけ早めに獣医さんに相談しましょう。
愛犬がストレスを感じてしまう7つの原因って?

①:新しい体験・生活の変化
愛犬は、周りの環境が変わることにとても敏感です。いつもと違うお散歩コースを歩いたり、引っ越しで気候が変わったり、近所で工事が始まったり…。こういった変化は、愛犬にとって緊張や不安を感じる出来事なんです。
家族の変化も大きな影響があります。長年一緒だった家族が出て行ったり、赤ちゃんが生まれたり、新しいお友達(ペット)が来たり…。こんな時は特に寂しさを感じやすいので、より一層の愛情とケアが必要かもしれません。
多くの場合、少しずつ経験を重ねることで慣れていきますので、愛犬のペースを大切にしてあげることが重要です。
②:自由に動けないストレス
犬は自由に動けないとストレスを感じやすい生き物です。例えば、狭いクレートに長時間いることや、リードで長く繋がれていること、お手入れの時の体の固定なども気になるかもしれません。実は、抱っこも長すぎるとストレスになることがあります。
③:退屈や不快な環境
おもちゃのないお部屋は、愛犬にとってとても退屈な空間。また、気になる音がしたり、知らない人や動物の気配を感じたり、部屋が清潔でないと、愛犬は落ち着かなくなってしまいます。こういった環境が続くと、心も体も元気をなくしてしまう可能性があります。
④:飼い主との関係
愛犬は、飼い主との時間をとても大切にしています。長いお留守番や、一緒に遊ぶ時間が少ないこと、飼い主が機嫌の悪そうな態度をとることは、愛犬の心を傷つけてしまうかもしれません。
⑤:体の痛み
叱るときに体を叩いたり、ケガや病気による痛みは、愛犬にとってとても辛い経験です。特に体罰は、たった一度でも深い心の傷になることがあるので、絶対に避けましょう。
⑥:嫌な思い出と結びついた経験
愛犬は、嫌な経験をした物事に対して、とても敏感になります。
例えば、爪切りで痛い思いをすると爪切りが怖くなったり、動物病院に行く時のクレートを見ただけで不安になったりすることも。時には大好きなごはんでさえ、嫌な思い出と結びつくと苦手になってしまうことがあります。
⑦:散歩不足
犬は体を動かすことが大好きな生き物。お散歩や運動は、日頃のモヤモヤした気持ちを発散できる大切な時間です。私たち人間は「ちょっと運動不足かな」と軽く考えがちですが、愛犬にとってはとても大切なこと。
もし散歩が少なくて体重が増えてしまったり、筋肉が衰えてしまったりすると、今度は体を動かすのが辛くなってしまいます。
そうすると、ますます運動できなくなってストレスが溜まってしまう…という悪循環になりかねません。「まだ帰りたくないよ~」と散歩中に立ち止まったり、「遊ぼう!」とおもちゃを持ってきたりするのは、もっと体を動かしたいというサインかもしれません。
お水とごはんについて
愛犬の体調管理で大切なのが、適切な栄養と水分補給です。毎日ちゃんとごはんとお水をあげているつもりでも、実は足りていないケースも多いです。年齢や体格、その子の体質によって必要な量は異なります。特にダイエット中は、フードを変えたり量を減らしたりすることで、大切なタンパク質やカロリーが不足しがちです。
お水をガブガブ飲んだり、鼻や舌が乾いていたり、皮膚をつまんで戻るのが遅かったりするときは、水分が足りていないのかもしれません。こまめにチェックしてあげましょう。
愛情不足について
愛犬は、飼い主と触れ合う時間がとても大切です。最近忙しくて一緒に遊ぶ時間が減ったり、お留守番が長くなったりすると、愛犬は寂しさを感じてしまうことも。
お留守番中に部屋を散らかしたり、普段以上に吠えたり、元気がなくなったりするのは、寂しい気持ちのサインかもしれません。
各ストレスレベルの具体的なサインとシーンって?
具体的なサイン・行動・具体的なシーンについて、それぞれのストレスレベルごとに紹介します。
ただし、これらの行動をしているからストレスを感じていると決めつけるのではなく、愛犬の状態を気にかけることにお役立てください。どうしても気になる、様子がおかしい場合には獣医さんに相談しましょう。
カーミングシグナル(軽度のストレス)の具体的なサイン・行動・シーン
カーミングシグナルの具体的なサイン・行動・具体的なシーンについて、以下にまとめて紹介します。
行動・仕草 | レベル | 気持ち | シーン・要因 | 具体的なシーン |
---|---|---|---|---|
あくびをする | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 緊張、不安 | 新しい環境、見知らぬ人や動物との遭遇 | 見知らぬ人に話しかけられたとき、初めての場所に連れて行かれたとき |
目をそらす | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 回避、緊張緩和 | 直接的な視線を避けたいとき、威圧感を感じたとき | 苦手な相手と出会ったとき、叱られそうになったとき |
耳を倒す | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 服従、不安 | 叱られたとき、怖い思いをしたとき | 大きな音がしたとき、怖い思いをしたとき |
尻尾を下げる、または丸める | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不安、恐れ | 脅威を感じたとき、罰を予期したとき1 | 見知らぬ大型犬に遭遇したとき、飼い主に叱られたとき |
身体をかく | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不快感、ストレス | 緊張した場面、注目を逸らしたいとき2 | 緊張した場面で注目を逸らしたいとき、獣医での診察中 |
身体をなめる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 自己慰撫、不安 | ストレスを感じたとき、落ち着きたいとき2 | ストレスを感じたとき、落ち着きたいとき |
伏せる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 服従、回避 | 脅威を感じたとき、衝突を避けたいとき | 脅威を感じたとき、衝突を避けたいとき |
舌なめずりをする | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不安、緊張 | 緊張した場面、コミュニケーションの困難さ1 | 緊張した場面、コミュニケーションの困難さを感じたとき |
床のにおいをかぐ | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 気分転換、回避 | 不快な状況から注意をそらしたいとき1 | 不快な状況から注意をそらしたいとき、新しい環境に置かれたとき |
体を小さく震わせる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 恐怖、不安 | 大きな音や見知らぬ環境、脅威を感じたとき1 | 大きな音や見知らぬ環境に置かれたとき、寒さを感じたとき |
足を舐める | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 自己慰撫、不安 | ストレスを感じたとき、退屈なとき2 | ストレスを感じたとき、退屈なとき |
顔や体を背ける | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 回避、不快感 | 不快な刺激を避けたいとき | 不快な刺激を避けたいとき、見知らぬ人に触られそうになったとき |
ゆっくりと動く | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 緊張、警戒 | 不安な状況、新しい環境 | 不安な状況、新しい環境に置かれたとき |
片足を上げる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 緊張、不安 | 不安な状況、威圧を感じたとき | 不安な状況、威圧を感じたとき |
くしゃみをする | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 緊張緩和、注意喚起 | ストレスを感じたとき、コミュニケーションを取りたいとき | ストレスを感じたとき、コミュニケーションを取りたいとき |
唇をなめる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不安、緊張 | 緊張した場面、コミュニケーションの困難さ1 | 緊張した場面、コミュニケーションの困難さを感じたとき |
瞬きを繰り返す | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 緊張、不安 | 威圧感を感じたとき、ストレスを感じたとき | 威圧感を感じたとき、ストレスを感じたとき |
顔をしかめる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不快感、ストレス | 不快な刺激を受けたとき | 不快な刺激を受けたとき、嫌な匂いを嗅いだとき |
体を振る(水を振り払うような動作) | カーミングシグナル(軽度のストレス) | ストレス解消、気分転換 | 緊張した後、不快な状況から抜け出したいとき1 | 緊張した後、不快な状況から抜け出したいとき |
鼻をしわめる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不快感、嫌悪 | 不快な匂いや刺激を感じたとき | 不快な匂いや刺激を感じたとき、嫌いな食べ物を与えられたとき |
口を閉じる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 緊張、警戒 | 不安な状況、威圧を感じたとき | 不安な状況、威圧を感じたとき |
座る、または立ち上がる | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不安、緊張 | 状況の変化に対応しようとするとき | 状況の変化に対応しようとするとき、注目を集めたいとき |
体を固くする | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 恐怖、緊張 | 脅威を感じたとき、不安な状況1 | 脅威を感じたとき、不安な状況に置かれたとき |
歩き回る | カーミングシグナル(軽度のストレス) | 不安、落ち着きのなさ | ストレスを感じたとき、欲求不満1 | ストレスを感じたとき、欲求不満を感じたとき、落ち着かないとき |
問題行動(中度のストレス)の具体的なサイン・行動
問題行動(中度のストレス)の具体的なサイン・行動・具体的なシーンについて紹介します。
行動・仕草 | レベル | 気持ち | シーン・要因 | 具体的なシーン |
---|---|---|---|---|
軽く人を噛む | 問題行動(中度のストレス) | 不安、警告 | 触られたくないとき、領域を侵されたとき | 子供が急に抱きついた時、グルーミング中に痛い部分に触れた時、遊びが激しくなりすぎた時 |
しきりと手足を舐める | 問題行動(中度のストレス) | 不安、ストレス | 退屈なとき、ストレスを感じているとき | 長時間の留守番後、退屈な環境が続いた時、アレルギー反応の初期症状として |
長く吠える | 問題行動(中度のストレス) | 警戒、不安、注意喚起 | 見知らぬ人や動物を見たとき、寂しいとき | 見知らぬ人が家の前を通る時、他の犬の鳴き声を聞いた時、飼い主が帰宅しても無視された時 |
不適切な排泄 | 問題行動(中度のストレス) | 不安、ストレス | 環境の変化、分離不安、医学的問題 | 新しい環境に慣れていない時、長時間の留守番後、他の動物のマーキングに対抗して |
唸る | 問題行動(中度のストレス) | 警告、不快感 | 脅威を感じたとき、領域を守るとき | 食事中に近づかれた時、おもちゃを取られそうになった時、知らない人に触られそうになった時 |
歯をみせる、歯を出して威嚇する | 問題行動(中度のストレス) | 恐怖、攻撃性 | 脅威を感じたとき、自己防衛 | 獣医での診察中、見知らぬ犬が近づいてきた時、飼い主が叱ろうとした時 |
咬みつく | 問題行動(中度のストレス) | 恐怖、攻撃性 | 極度の脅威、痛み、恐怖を感じたとき | 痛みのある部分を触られた時、突然後ろから抱きつかれた時、恐怖を感じる状況から逃げられない時 |
咬みつくふりをする | 問題行動(中度のストレス) | 警告、不安 | 脅威を感じたとき、遊びの一環 | 遊びが激しくなりすぎた時、警告として他の動物に対して、飼い主の注意を引きたい時 |
口を開けて激しく呼吸する | 問題行動(中度のストレス) | ストレス、不安 | 緊張した状況、暑さ | 暑い日の長時間の散歩後、ストレスフルな状況(例:花火)の最中、激しい運動の直後 |
パニックになり逃げる | 問題行動(中度のストレス) | 極度の恐怖 | 大きな音、見知らぬ環境 | 大きな雷鳴の時、掃除機の音を聞いた時、見知らぬ大型犬に遭遇した時 |
物に対して破壊行動 | 問題行動(中度のストレス) | フラストレーション、不安 | 退屈、分離不安、注目欲求 | 長時間の留守番中、新しいペットが家に来た時、激しい分離不安がある時 |
一過性の吐気、下痢 | 問題行動(中度のストレス) | 身体的ストレス | 食べ物の変更、環境の変化 | 食事内容を急に変更した後、長距離移動後、強いストレスを感じた直後 |
過度に甘える行動 | 問題行動(中度のストレス) | 不安、注目欲求 | 環境の変化、飼い主の行動の変化 | 飼い主が長期出張から帰ってきた時、雷雨の夜、他のペットが家族に加わった時 |
落ち着きがなくなる | 問題行動(中度のストレス) | 不安、興奮 | 新しい環境、予定の変更 | 来客が多い時、引っ越し直後の新しい環境で、散歩の時間が近づいた時 |
過剰に注意を引こうとする | 問題行動(中度のストレス) | 寂しさ、注目欲求 | 飼い主の注目が不足しているとき | 飼い主が長時間電話をしている時、他のペットに注目が集まっている時、食事の準備中 |
過度の毛づくろい | 問題行動(中度のストレス) | 不安、ストレス | 退屈、皮膚の問題 | ストレスフルな状況が続いた後、アレルギー反応の初期症状として、退屈な環境が続いた時 |
食欲の変化(過食または拒食) | 問題行動(中度のストレス) | 不安、ストレス | 環境の変化、健康上の問題 | 新しい環境に置かれた時、他のペットとの競争心から、体調不良の初期症状として |
過度の警戒心 | 問題行動(中度のストレス) | 不安、恐怖 | トラウマ体験、社会化不足 | 新しい家に引っ越した直後、トラウマとなる出来事があった後、社会化が不十分な場合 |
突然の攻撃性の増加 | 問題行動(中度のストレス) | 痛み、恐怖 | 健康上の問題、トラウマ体験 | 痛みを伴う病気にかかっている時、ホルモンバランスの変化時(例:発情期)、なわばり意識が強くなった時 |
頻繁な震え | 問題行動(中度のストレス) | 恐怖、不安、寒さ | 大きな音、見知らぬ環境、体調不良 | 寒い環境に置かれた時、低血糖の症状として、強い不安や恐怖を感じている時 |
体調不良(重度のストレス)の具体的なサイン・行動
体調不良(重度のストレス)の具体的なサイン・行動・具体的なシーンについて紹介します。
行動・仕草 | レベル | 気持ち | シーン・要因 | 具体的なシーン |
---|---|---|---|---|
一過性の吐気、下痢 | 体調不良(重度のストレス) | 身体的ストレス、不安 | 急な環境変化、食事の変更、長時間の移動 | 新しい家に引っ越した直後、長距離ドライブ後、新しいフードに急に変更した翌日 |
運動せずに寝てばかり、無気力になる | 体調不良(重度のストレス) | 深刻なストレス、うつ状態 | 長期的な環境ストレス、家族構成の変化、慢性的な痛み | 家族の一員が亡くなった後、長期の留守番が続いた時、慢性的な痛みを抱えている時 |
食欲がなくなる | 体調不良(重度のストレス) | 不安、ストレス | 新しい環境への適応困難、他のペットの死、飼い主の長期不在 | 飼い主が入院して不在の時、他のペットが亡くなった直後、新しい家族メンバーが加わった時 |
嘔吐 | 体調不良(重度のストレス) | 身体的ストレス、不安 | 急激な食事内容の変更、車酔い、強い不安や恐怖 | 散歩中に異物を誤飲した後、車での長旅中、激しい雷雨の夜 |
大量のよだれを出す | 体調不良(重度のストレス) | 不安、痛み | 激しい分離不安、歯科疾患、熱中症 | 飼い主が出勤する際に激しい分離不安を示す時、真夏の炎天下での長時間の外出後、歯の治療後 |
うずくまってじっとしている | 体調不良(重度のストレス) | 痛み、極度の不安 | 内臓の疾患、激しい雷雨、トラウマ体験 | 腹痛や関節痛がある時、花火大会の夜、激しい雷雨の間 |
腹部を触ると痛がる | 体調不良(重度のストレス) | 身体的な痛み | 胃腸炎、膵炎、異物の誤飲 | 異物を誤飲した後、急な食事内容の変更後、激しい運動の直後 |
呼吸が荒くなり、休まらない | 体調不良(重度のストレス) | 極度の不安、痛み | パニック発作、心臓病、呼吸器系の問題 | 見知らぬ人や動物に囲まれた時、獣医での診察中、激しい運動の後 |
震えが止まらない | 体調不良(重度のストレス) | 恐怖、不安、寒さ | 大きな音や見知らぬ環境、低血糖、痛み | 大きな音がする工事現場の近く、寒い部屋に長時間いた後、低血糖になった時 |
落ち着かずにウロウロして休まない | 体調不良(重度のストレス) | 不安、痛み | 認知機能の低下、慢性的な痛み、強い不安 | 新しい環境に置かれた直後、慢性的な痛みがある時、認知症の初期症状として |
物を破壊し、自身もケガをする | 体調不良(重度のストレス) | フラストレーション、極度の不安 | 重度の分離不安、長期の閉じ込め、慢性的なストレス | 長時間のケージ内での拘束後、激しい分離不安がある時、新しいペットの導入直後 |
手足や尻尾を噛んで、血が出ても止めない | 体調不良(重度のストレス) | 極度のストレス、痛み | 皮膚疾患、神経症、強迫性障害 | 重度のアレルギー反応時、長期的なストレスにさらされた後、神経症的な行動として |
1つの行動をずっとし続ける(常同行動) | 体調不良(重度のストレス) | 強迫的行動、ストレス | 長期的なストレス、神経症、退屈 | 長期間の閉じ込めによるストレス後、退屈な環境が続いた時、神経症的な症状として |
元気がなくなり、動きが緩慢になる | 体調不良(重度のストレス) | うつ状態、痛み | 慢性的なストレス、甲状腺機能低下症、関節痛 | 長期的な環境ストレスにさらされた後、甲状腺機能低下症の進行時、慢性的な関節痛がある時 |
手足をなめて皮膚が炎症を起こしたり、脱毛する | 体調不良(重度のストレス) | 不安、痛み、アレルギー | 食物アレルギー、皮膚疾患、慢性的なストレス | 新しい食事によるアレルギー反応時、ノミ感染後、慢性的なストレス環境下 |
発作が出る | 体調不良(重度のストレス) | 極度のストレス、神経系の問題 | てんかん、脳腫瘍、中毒 | てんかんの症状として、脳腫瘍の進行時、農薬など有毒物質に接触した後 |
空中を空噛みする | 体調不良(重度のストレス) | 不安、神経系の問題 | 部分発作、強迫性障害、幻覚 | 部分発作の症状として、強い不安や興奮状態の時、幻覚を見ている可能性がある時 |
自傷行動をする | 体調不良(重度のストレス) | 極度のストレス、痛み | 重度の分離不安、慢性的な痛み、皮膚疾患 | 極度の分離不安がある時、慢性的な皮膚疾患がある時、長期的な拘束後のストレス反応として |
くるくると旋回し続ける | 体調不良(重度のストレス) | 不安、神経系の問題 | 前庭疾患、脳の疾患、強迫性障害 | 前庭疾患の症状として、脳の疾患がある時、強迫性障害の一症状として |
胃潰瘍などの消化器系の問題が発生する | 体調不良(重度のストレス) | 慢性的なストレス | 長期的な環境ストレス、不適切な食事、慢性的な不安 | 長期的な環境ストレスにさらされた後、不適切な食事が続いた時、慢性的な不安状態が続いた結果 |
愛犬のストレスを吹き飛ばすストレス発散方法とは

愛犬のストレスを上手に解消してあげることで、もっと楽しく元気に過ごせるようになります。今日からすぐに始められる方法をご紹介します。
楽しい散歩と遊びの時間
愛犬のストレス解消には、やはりお散歩が一番。
毎日長いお散歩は難しくても、休みの日には思いっきり運動できる時間を作ってあげましょう。ドッグランでの自由な運動も、愛犬にとっては最高の気分転換になります。雨の日は、お部屋の中でおもちゃ遊びを楽しむのもオススメです。
大切なのは、その子の年齢や性格に合わせた運動を選んであげること。無理のない範囲で楽しく体を動かしてあげましょう。
バランスを考えたごはん
栄養たっぷりのごはんは、愛犬の心と体の健康を支える大切な味方です。炭水化物、脂肪、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んだごはんを、その子に合った量で用意してあげましょう。特にタンパク質は、元気な体づくりには欠かせません。
お水も重要な役割を持っています。犬は私たち以上に水分が必要なので、いつでも新鮮なお水が飲めるようにしてあげてください。
たくさんの愛情表現をすること
大好きな飼い主との触れ合いは、何よりのストレス解消になります。お仕事で忙しい日も、「おはよう」「ただいま」の声かけと、ちょっとした「なでなで」でも十分です。
ブラッシングやマッサージの時間も、愛犬との素敵なコミュニケーションタイムになります。ちょっとでも時間があれば触れ合う時間を大切にしてください!
おうちでリラックス
愛犬には一人の時間も必要です。お留守番のときは、例えば愛犬用のガムやおもちゃが強い味方になります。噛むことは、愛犬にとって大好きな行為であり、歯の健康にも良く、ストレス発散になります
ただし、安全面には気を付けましょう。その子の大きさに合ったものを選び、壊れたり傷んだりしていないか確認してあげてください。
心地よいお部屋作り
愛犬が過ごしやすい環境を整えることも、大切なストレス予防になります。
例)愛犬にとって心地よいお部屋作り
- お気に入りのベッドやタオルを置いてあげる
- お部屋を清潔に保つ
- 快適な温度と空気を保つ
- いつでも新鮮なお水が飲めるようにする
愛犬が安心できる過ごしやすいお部屋づくりを目指しましょう。
家族みんなが笑顔で過ごすこと
愛犬は、飼い主さんの気持ちにとても敏感。私たち家族の様子を、いつも気にかけている優しい存在です。
家族同士のケンカや大きな声、イライラした態度は、愛犬の繊細な心を不安にさせてしまいます。「どうしたんだろう?」「大丈夫かな?」と、心配そうにそっと見つめてくる姿を見たことはありませんか?
せっかくの大切な家族との時間。できるだけ穏やかな気持ちで過ごせるよう、私たち人間も心がけていきましょう。
家族みんなが笑顔でいられる空間は、愛犬にとっても最高の居場所になるはずです。こういった小さな心遣いの積み重ねが、愛犬の幸せな毎日につながります。
まとめ
愛犬のストレスサインは、些細な行動の変化から重度の体調不良まで様々です。普段から愛犬の様子をよく観察し、少しでも「いつもと違う」と感じたら、まずは落ち着ける環境を整えてあげましょう。
ストレスの原因を特定し、環境や生活習慣を見直すことが大切です。そして、日頃から十分な愛情表現やコミュニケーションを心がけ、愛犬との絆を育むことが、ストレス軽減に繋がります。
愛犬のストレスサインを見逃さず、適切なケアをすることで、愛犬との幸せな毎日を過ごしましょう。